icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻4号

1957年04月発行

文献概要

故中村康教授追悼号 原著

春季カタル患者の鼻粘膜に就いて

著者: 小口昌美1 河瀬澄男1

所属機関: 1日本医大眼科

ページ範囲:P.592 - P.594

文献購入ページに移動
1.緒言
 春季カタルの本態に就いては結膜のアレルギー性炎症説は異論のないところである。私共はそのアレルゲンに獣いて花粉を最も有力なるものとし種々実験を重ねた結果,又全国の本患者の統計を観察した結果,花粉感作説は最早確定的のものであるとの結論に達した。其後花粉感作説の基盤をなすものに当然体質の問題を取上げねばならないが此のグレンツゲビートの一つとして鼻粘膜の態度を究明することになつた。花粉感作が結膜粘膜のみに限局すると言う考えはおかしなことで当然他の粘膜殊に近接臓器として鼻粘膜等の所見を究明することが花粉感作説を側面より説明することになるのである。春季カタルの文献中扁桃腺等の所見を調査したものはあるが,鼻粘膜それ自身を問題にしたものはない。私共は春季カタル患者17例の鼻粘膜を調査して聊か成績を得たので報告する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら