文献詳細
故中村康教授追悼号 原著
文献概要
緒言
房水流出路に関する研究はLeberの所謂前房隅角Schlemm氏管(以下Sch氏管と略)経由説以幾来多の業績があり,Sch氏管導出路に就てはMaggiore, Teobaldはじめ内外に其の研究は数多い。更にAscher (1942)の房水静脈観察以来鞏膜面静脈に房水流出を実証する研究,又Sch氏管と房水静脈との関連に就てもThomassen,Bakkan, Goldmann, Greaves, Asthon,高橋(昭28)岸本,宮田等の臨床的或は組織学的の研究がなされて居る。色素材螢光物質,neoprenelatex等を用いる研究も多い,私は先に主として家兎眼に依つてインヂコカルミン前房注入により房水流出路の観察を行つたが,今回屍体人眼球のSch氏管内に墨汁を注入して房水流出路の観察を行つて得たる所を此処に発表する。本実験は故中村教授の御指導に依るものであるが,今回恩師追悼号の発行に当り,研究未だ中途なるを顧みず,誌上にのせて報恩の一端となす所である。
房水流出路に関する研究はLeberの所謂前房隅角Schlemm氏管(以下Sch氏管と略)経由説以幾来多の業績があり,Sch氏管導出路に就てはMaggiore, Teobaldはじめ内外に其の研究は数多い。更にAscher (1942)の房水静脈観察以来鞏膜面静脈に房水流出を実証する研究,又Sch氏管と房水静脈との関連に就てもThomassen,Bakkan, Goldmann, Greaves, Asthon,高橋(昭28)岸本,宮田等の臨床的或は組織学的の研究がなされて居る。色素材螢光物質,neoprenelatex等を用いる研究も多い,私は先に主として家兎眼に依つてインヂコカルミン前房注入により房水流出路の観察を行つたが,今回屍体人眼球のSch氏管内に墨汁を注入して房水流出路の観察を行つて得たる所を此処に発表する。本実験は故中村教授の御指導に依るものであるが,今回恩師追悼号の発行に当り,研究未だ中途なるを顧みず,誌上にのせて報恩の一端となす所である。
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