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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻5号

1957年05月発行

談話室

ロンドン便り抄(其の2)

著者: 中島章1

所属機関: 1順天堂大学

ページ範囲:P.823 - P.825

文献概要

 10月16日
 昨日Sorsby教授の網膜剥離の手術を見ました。麻酔は例のカクテルと球後注射でした。しかし不充分で途中でPentothalの静脈注射をつけ加えました。麻酔はすべて麻酔師がやつて居ます。驚いた事にRissを測りません,術前にProf.が暫く(十分以上も)眼底を覗いて居たと思つたら,すぐ手術を始めました。鞏膜を露出させていきなり平電極70〜80mA.5secで数カ所焼き,そのまはりを全周の1/4くらいのareaにわたつて万遍なく焼きます。別に茶色になるほど強い焼き方ではないようです。次に太く短い針状電極で中央を穿孔して液を出し液が出なくなつた所でSuction (ゴム付吸引器)を孔にあてて数回吸引,それでも液が出なくなつた所で結膜を縫合します。普通は手術後眼底を覗くそうですが,そのCaseは古いAmotioとかで,覗きもしませんでした。網膜剥離手術は我々の方が数等合理的ですから,此処の方法を取人れる必要は無いと思います。Rissの位置を測定する事はナンセスだとゆうのには賛成出来ません。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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