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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻6号

1957年06月発行

文献概要

大橋孝平教授開講10周年記念論文

再び経鼻視束管開放の著効を奏した症例—特に其の網膜血管径の変動に就いて

著者: 飯塚哲夫1 山田春雄1 岡田甫1

所属機関: 1慈恵会医大眼科

ページ範囲:P.905 - P.907

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 球後視束炎の原因は現在尚不明の点が多いが,然し所謂鼻性視束炎も此れを全く閑却する事は出来ぬ現状であり,視束炎の診断,治療に当つては耳鼻科の専門的検索を必要とする事は当然である。又本症の治療中耳鼻科的療法によつて予想外の好転を見る事も多く経験する所である既に当教室の宮崎博士は鼻性視束炎に対する経鼻視東管開放術の著効を奏した例を報告して居り,其の摘出標本の組織学的検査に於いて導出静脈系を中心とした多発性の一種のアレルギー炎が証明されたとして居り,此れが果して所謂鼻性視束炎の本態か否かは別な問題であるとしても,確かに視束管開放によつて急激な視力障碍暗点等の症状が急速に消退する例があり,我々も最近かかる症例を経験し,今回は特に其の症例に於いて網膜血管径,網膜中心血管血圧等の機能検査を行い興味ある結果を得たので此処に報告し症例を追加する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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