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眼科新知識
トノグラフイーに就いて
著者: 河本正一1 景山万里子1
所属機関: 1東京警察病院眼科
ページ範囲:P.957 - P.961
文献購入ページに移動 緑内障の本態は,古来幾多の研究があるにも拘らず,未だ明らかにされていないので,その予防法は勿論の事,治療法も確立されていない。この為,緑内障の早期診断は非常に困難で,相当進行してから発見される者が大部分である事も,治療を困難にする原因となつている。眼球に種々の負荷を与えて,その機能を知り,早期診断に役立てようという多くの負荷試験が行われているが,特に傑出したものはなく,真に遺憾な事乍ら,早期の緑内障は殆んど発見され得ない現状である。
1950,1951年にGrantは電気眼圧計を用いて眼圧を連続的に測定し,これを描写したカーブから,房水の流出率と産生量を知り,眼圧生理乃至病理の研究に新しい分野を開き,緑内障の診断並びに治療に一大進歩と便宜を提供した。この方法がトノグラフイーと呼ばれるものである。
1950,1951年にGrantは電気眼圧計を用いて眼圧を連続的に測定し,これを描写したカーブから,房水の流出率と産生量を知り,眼圧生理乃至病理の研究に新しい分野を開き,緑内障の診断並びに治療に一大進歩と便宜を提供した。この方法がトノグラフイーと呼ばれるものである。
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