icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻8号

1957年08月発行

臨床実験

義眼装用の為の鞏膜後半部切除術

著者: 公炳禹1

所属機関: 1公眼科病院

ページ範囲:P.1079 - P.1080

文献概要

 眼球摘出又は眼球内容除去後,義眼装入により,其の外観が健眼と全く同じく,其上義眼の運動が健眼と大差なき様企つるを以て理想とする。斯かる目的を達するために,眼科医は古くより多様の術式や義眼台の考案を試みつゝあるも,今尚満足すべき方法がなき様である。著者は眼球摘出を可成避けて,代りに眼球内容を除去し,眼球後剖の鞏膜を部分的に切除(2〜3個所に穴を作る)したる後出来得る限り大なるプラスチツク球を鞏膜腔内に挿入し,薄きプラスチツク製義眼所謂一重義眼を装用することにより,上記の如き目的を達せんと試みた。其の結果は鞏角膜葡萄腫の如き鞏膜内腔の拡大箸明なる症例に於ては満足なる結果を得た。然し正常大の鞏膜内腔を有する症例の大多数に於ては挿入する義眼台(プラスチツク球)が大なるため,術後数箇月後に,鞏膜の萎縮により,義眼台が角膜切除部より脱出するのが普通である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら