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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻8号

1957年08月発行

臨床実験

トノグラフイーの臨床(第1報)—実施方法及び基礎実験

著者: 景山万里子1

所属機関: 1東京警察病院眼科

ページ範囲:P.1095 - P.1101

文献概要

I.緒論
 眼圧は眼房水の流出抵抗と産生量の二つの因子によつて影響されるものであり,これを知る事によつて,眼圧生理乃至病理を明確に把握する事が出来る。この為,生体に於て,臨床的にこれ等を測定する事が切望され,研究されて来たが,Gold-mannのフルオレスチン法とGrantのトノグラフイーによつて確立された。
 眼圧計を角膜上に載せて放置する事の眼圧に及ぼす影響を調べたのは,遠く1925年のWegnerの研究に始まつている。その後,欧米に於ける幾つかの研究を経て,1950年にGrantはMullerの電気眼圧計を用いて眼圧を連続的に測定し,Friedenwaldの確立したtonometryの理論と実験値を元にして,房水流出率と産生量の計算方法を考案し,始めて,臨床的にこれ等の2因子を数字的に知る事が出来た。これがトノグラフイーと呼ばれる方法で,これによつて,緑内障の研究に一大進歩をもたらしたわけである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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