文献詳細
臨床実験
文献概要
緒言
四分の一半盲症の原因について,今までは第二次視中枢である鳥距溝の障碍即ち後頭部の外傷等が主として考えられ,視束交叉部附近の病変は考えられなかつた。処が最近アメリカ学派は半交叉の状態について,従来の考え方の様に神経線維が正確に半交叉するのではなく複雑な経過を辿る事を発見した。この新しい半交叉の理論より視束交叉部附近の病変のみでも四分の一半盲症が起ると考える事が可能となつて来た。
私は最近左側同名性下四分の一半盲症を呈し脳腫瘍を疑われた患者に後副鼻洞炎を発見し,その根治手術を行つた所急速に視野欠損が消失した甚だ興味ある症例を得たので茲に報告する。
四分の一半盲症の原因について,今までは第二次視中枢である鳥距溝の障碍即ち後頭部の外傷等が主として考えられ,視束交叉部附近の病変は考えられなかつた。処が最近アメリカ学派は半交叉の状態について,従来の考え方の様に神経線維が正確に半交叉するのではなく複雑な経過を辿る事を発見した。この新しい半交叉の理論より視束交叉部附近の病変のみでも四分の一半盲症が起ると考える事が可能となつて来た。
私は最近左側同名性下四分の一半盲症を呈し脳腫瘍を疑われた患者に後副鼻洞炎を発見し,その根治手術を行つた所急速に視野欠損が消失した甚だ興味ある症例を得たので茲に報告する。
掲載誌情報