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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科11巻8号

1957年08月発行

臨床実験

脳腫瘍を疑われた後副鼻洞炎による四分の一半盲症に就て

著者: 内海栄一郞1

所属機関: 1東京医大眼科

ページ範囲:P.1117 - P.1119

文献概要

緒言
 四分の一半盲症の原因について,今までは第二次視中枢である鳥距溝の障碍即ち後頭部の外傷等が主として考えられ,視束交叉部附近の病変は考えられなかつた。処が最近アメリカ学派は半交叉の状態について,従来の考え方の様に神経線維が正確に半交叉するのではなく複雑な経過を辿る事を発見した。この新しい半交叉の理論より視束交叉部附近の病変のみでも四分の一半盲症が起ると考える事が可能となつて来た。
 私は最近左側同名性下四分の一半盲症を呈し脳腫瘍を疑われた患者に後副鼻洞炎を発見し,その根治手術を行つた所急速に視野欠損が消失した甚だ興味ある症例を得たので茲に報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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