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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科12巻1号

1958年01月発行

文献概要

臨床実験

血圧と関係のある2〜3の眼底所見について—(その4)網細動脈硬化と血清脂質濃度並びに体重との関係について

著者: 加藤謙1 松井瑞夫1 島崎哲雄1

所属機関: 1慶大眼科学教室

ページ範囲:P.73 - P.78

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緒言
 細動脈硬化の発生機転は,大中動脈のアテローム性動脈硬化のそれと稍々異つていることは確実のように思われる。例えば持続的血圧上昇との関係は,アテローム性硬化でも認められるとは言え細動脈硬化の方が一層密接である。又細動脈硬化とアテローム性動脈硬化の発生及びその程度は同一生体に於て必ずしも平行しない等の事情がある。
 偖,生体に於て動脈硬化の発生を種々なる要因から分折的に検討する事は極めて重要であると思われるが,これはこの2種の動脈硬化の何れに対しても容易ではない。その理由は,生前に於けるアテローム性動脈硬化の診断は主として間接的診断(X線所見,臨床症状等)によつてなされる事情にあり,又細動脈硬化に関しては適当な観察方法がなかつたからである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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