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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科12巻11号

1958年11月発行

文献概要

特集 手術

Endodiathermy

著者: 久保木鉄也1

所属機関: 1弘大医学部眼科教室

ページ範囲:P.1505 - P.1510

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 Endodiathermyという言葉は,1951年,Dellaporta9)が用いた言葉である。即ち眼球後極部の網膜裂孔に対して,前眼部から電極針を刺入し,眼底を直接見乍ら,硝子体を貫通して烙刺する方法であつて,著者は先に昭和27年,本邦で初めてこの方法により,2名の黄斑部裂孔を有する患者に手術を試ろみ,成功を治めたことを報告した11)。その際著者は,Dellaportaが表題に用いた"Transbulbare lokalisation am Fundus"云うと言葉から眼球貫通焼灼法という言葉を用いた。然し日本語としては眼球貫通烙刺法と称する方が妥当であろう。或はまたEndodiathermyをそのまま訳して,眼内烙刺法と呼ぶものもよいかと思う。
 所で元来後極部附近に裂孔を有する網膜剥離は稀なものであり,そのうえ,著者自身手術をする機会に比較的恵まれなかつたので,著者自身の経験としてお話出来る症例は僅かに5例しかない。このうち2例は既に前報で御報告したものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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