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文献概要
臨床実験
スタージ・ウエーバー病と緑内障負荷試験
著者: 太根節直1
所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1693 - P.1700
文献購入ページに移動緒言
1860年Schirmer氏は顔面血管腫と牛眼の合併を報告し,1879年Sturge氏は之に癲癇の来ることを述べ,1929年Weber氏は血管腫が脳に発生するために起るジヤクソン型癲癇であることを立証した。以来本徴候疾患群は,スタージ・ウエーバー病とも呼ばれ,血管腫と牛眼乃至緑内障並びに癲癇は偶発性のものではなく,眼球内の血管腫,或いは脳内の血管腫の充血・鬱血・腫脹により夫々眼圧の異常上昇或いはジヤクソン型癲癇が起るものとされていたが,実際には癲癇を合併する症例は少く,佐藤氏によれば文献上12%に過ぎないとされている。私達は最近遭遇した本症の2例に教室で行つている緑内障負荷試験を施行し,眼圧調整機序に関して興味ある観察をなし得たと思うので茲にその大要を報告することにした。
1860年Schirmer氏は顔面血管腫と牛眼の合併を報告し,1879年Sturge氏は之に癲癇の来ることを述べ,1929年Weber氏は血管腫が脳に発生するために起るジヤクソン型癲癇であることを立証した。以来本徴候疾患群は,スタージ・ウエーバー病とも呼ばれ,血管腫と牛眼乃至緑内障並びに癲癇は偶発性のものではなく,眼球内の血管腫,或いは脳内の血管腫の充血・鬱血・腫脹により夫々眼圧の異常上昇或いはジヤクソン型癲癇が起るものとされていたが,実際には癲癇を合併する症例は少く,佐藤氏によれば文献上12%に過ぎないとされている。私達は最近遭遇した本症の2例に教室で行つている緑内障負荷試験を施行し,眼圧調整機序に関して興味ある観察をなし得たと思うので茲にその大要を報告することにした。
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