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日本トラホーム予防協会会誌
Trachoma発病問題に対する窪田氏へのお答え
著者: 三井幸彦1
所属機関: 1熊大眼科
ページ範囲:P.9 - P.12
文献購入ページに移動 本誌11巻10号に発表された窪田氏の御質問にお答えします。この御質問を分析してみると,桑島氏の指摘した「球後視束炎に関する鈴木宜民氏の発言」(本誌11巻11号)と同じような,殊更に事実をまげたこじつけや中傷に終始していることを,真に学問を論じる立場から残念なことと存じます。文献の引用にあたつても,文献に記載されていない新しい言葉を加えたり,記載の一部を省略して本来の意味と全く異る形にして引用するのは,学者として正しくない行為だと思います。窪田氏の質問の中に現われたそれらの事実は,あとで指摘することとして,本論から先にお答えしましよう。
先ず第一に従来のinsidious又はchronicの発病説というものを解説しましよう。言葉の定義というものをはつきりさせることが必要だからです。「徐々に」とか「慢性に」とか云つても,それがどう云う意味で使われたかと云うことをはつきりさせなければいけないからです。この言葉の意味は,現在では使う人によつて全く同じではないのです。このことは,あとで説明するように重要な問題になるのです。それは,慢性発病論者(以下日本語では慢性という言葉に統一して使います)の一部の人が,以前と現在とで,その使用の意味を変更して来つつあるように見えるからです。
先ず第一に従来のinsidious又はchronicの発病説というものを解説しましよう。言葉の定義というものをはつきりさせることが必要だからです。「徐々に」とか「慢性に」とか云つても,それがどう云う意味で使われたかと云うことをはつきりさせなければいけないからです。この言葉の意味は,現在では使う人によつて全く同じではないのです。このことは,あとで説明するように重要な問題になるのです。それは,慢性発病論者(以下日本語では慢性という言葉に統一して使います)の一部の人が,以前と現在とで,その使用の意味を変更して来つつあるように見えるからです。
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