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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科12巻3号

1958年03月発行

文献概要

特集 第11回臨床眼科学会号 一般講演

結核性脳膜炎に於ける眼合併症と開頭治療

著者: 井街譲1 坂井京1 米沢稔1

所属機関: 1神戸医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.301 - P.306

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 結核性脳膜炎の眼科合併症はしばしば見られる所であり,その発現率は高く古くは足利1)は14人中9人64%みとめ,アイルランドのAlan J.Mooney2)は65例中47人72%を報告し,小児の結核性髄膜炎治癒患者に関して教室の井上3)は20例中12人60%,又,井出4)は20例中9人45%に眼後遺症があつたと報告している。眼後遺症の主なものは視神経萎縮,脈絡膜萎縮,眼筋麻痺である。
 結核性脳膜炎後遺症に対し開頭術を行つた報告としては先に述べたMooneyが12例中全てに視交叉部の繊維素性癒着を認め,これを剥離除去し又,終末板を通じて第三脳室切開をし好結果を得ている。又山本,竹内5),は大槽内及び側脳室内にカテーテルを挿入しストレプトマイシンを注入することにより好結果を得たことを報告している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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