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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科12巻3号

1958年03月発行

文献概要

特集 第11回臨床眼科学会号 一般講演

"Succus Cineraria Maritima"の点眼による白内障の治療(続報3)

著者: 藤山英寿1 藤岡敏彦1 篠原正俊1 渋谷ヨシ子1 陳内鶴江1 大塚秀勇1

所属機関: 1北大眼科

ページ範囲:P.307 - P.312

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 本剤の点眼効果発現の条件は,嘗て本誌上に於て述べた如く,溷濁水晶体質と前房水との接触が充分に行われている事,言い換えると,水晶体嚢が大きく破砕されて再癒着していないと言う事である。勿論本剤の点眼に依らなくとも,外傷性の白内障が自然に吸収される例は吾々も日常屡々遭遇するのであるが,この様な例に本剤を使用することに依つて更に治療日数を短縮出来,又第3例の如く乳幼児の先天性白内障で摘出手術後の安静に不安を残す様な場合,比較的簡単な嚢截開術と点眼のみで治療出来るとするならば,本剤点眼の意義も亦少しとしないであろう。
 今回は,前報後に経験した5例に就いて簡単に報告したいと思う。尚点眼回数は何れも1日1回である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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