icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科12巻3号

1958年03月発行

文献概要

特集 第11回臨床眼科学会号 一般講演

他覚的視力測定法の臨床的応用(その1)—我々の装置による非詐病者の測定成績(他覚的視力測定法について 第5報)

著者: 中尾主一1 木勢惠三2 谷口一郎2 山田道夫2

所属機関: 1国立呉病院 2大阪大学眼科

ページ範囲:P.331 - P.338

文献購入ページに移動
緒言
 視力測定が疾患の傷害程度並びにその症状経過を知る上に極めて重要なことは,今更述べる迄もないことである。それにも拘らず,従来視力は自覚的に測定する以外に方法がなく,測定値は屡々被検者の発表能力や自由意志に左右され,幼少者や詐病の意図を有するものの視力認定は至難のことであった。殊に詐病の看破は労災補償の問題とも関聯し,洋の東西を問わず臨床医の等しく悩まされるところであり,詐病の意図を看破すべく幾多の試みがなされて来たが,末だ充分の成功を収めることが出来ぬのが現状であった。
然るに1921年Ohm氏1)が視性眼振(optoki-netischer Nystagmus)註1)を利用した他覚的視力測定法の可能性に注目して以来,Goldmann氏Gunther氏を始めとして,多くの他覚的視力測定法が考案され,殊に最近に至り独乙,瑞西を中心として臨床諸家の注目を浴びるに至つたのである。註1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら