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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科12巻3号

1958年03月発行

文献概要

特集 第11回臨床眼科学会号 一般講演

前眼部血管の形態的病変に関する研究—第1報 高熱作業者について

著者: 天羽栄作1

所属機関: 1慶大眼科学教室

ページ範囲:P.357 - P.365

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緒言
 人間が疾病に罹患した時に細小血管の演ずる役目は極めて重要であると信ぜられるにも拘らず,それを検査する方法が困難なるために明確に知ることが難かしい。即ち細小血管の機能と形態的病変を検査するためには,細小動脈から細小静脈の末端までを迫跡し観察することの出来る組織が必要であり,且つ出来るだけ組織に侵襲を加えないように観察することが望ましいが,この目的に適している唯一の場所は眼球結膜の細小血管である。
 それ故に従来多くの先人達が種々の疾患において眼底の病変を検査すると共に,眼球結膜病変特に細小血管の病変について観察し,その変化が全身疾患の種類により如何に変化するかを記載して来た。その結果は前眼部血管の変化を意味ありとする者,或は意味なしとする者と相半ばし,又,血管変化の生ずる部位についてもそれが細小動脈であるか,細小静脈であるか,毛細血管であるか明確に記載のないものもあつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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