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特集 第11回臨床眼科学会号 一般講演
トラコーマ固定毒抗原による補体結合反応の臨床的価値
著者: 井上八千代1
所属機関: 1日大眼科
ページ範囲:P.470 - P.476
文献購入ページに移動I.緒言
トラコーマ(Tr)が眼科医にとつて常に関心の的となる問題であるにも拘らず,今なをその診断基準は確定してをらず,治療方針及び治癒判定についてもこれと同様に確たるものは無い。私は昨年来,種々の病期にあるTr患者血清について,伝研痘瘡研究室製のTr固定毒を抗原として補体結合反応(CFT)を行つた。この結果種々の新知見を得,この反応は梅毒におけるWasserman反応と同様に,Trにおいて大なる意義を有するものである事を認識したので報告する。
トラコーマ(Tr)が眼科医にとつて常に関心の的となる問題であるにも拘らず,今なをその診断基準は確定してをらず,治療方針及び治癒判定についてもこれと同様に確たるものは無い。私は昨年来,種々の病期にあるTr患者血清について,伝研痘瘡研究室製のTr固定毒を抗原として補体結合反応(CFT)を行つた。この結果種々の新知見を得,この反応は梅毒におけるWasserman反応と同様に,Trにおいて大なる意義を有するものである事を認識したので報告する。
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