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臨床実験
白内障の薬物的治療に関する研究—其の5 カタリンの中毒量及び致死量に関する研究/白内障の薬物的治療に関する研究—其の6 カタリンの性質と其の使用法に就いての解説
著者: 荻野周三1
所属機関: 1阪大眼科
ページ範囲:P.591 - P.599
文献概要
本論文は白鼠を使用して体重の増減,尿中クエン酸及びアセトン体の排泄等からカタリンの中毒量,致死量等に検討を加えたものである。中毒量ないしは障碍量判定に尿中アセトン体,クエン酸排泄を検討した理由は,前報の様にミトコンドリヤ活性値を一応生体の普辺的な活性の尺度とみると,ミトコンドリヤ活性値(TCA廻路活性値)の減少は当然体内にクエン酸の蓄積をみる結果となり,更にTCA廻路運行障碍の結果脂肪酸化代謝もおかされて,体内にアセトン体も蓄積するであろうとの予想をたてたからである。
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