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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科12巻6号

1958年06月発行

文献概要

臨床実験

家兎眼前房隅角所見

著者: 赤木五郞1 広川敏博1 清水博1 脇正敏1 乙倉久美子1

所属機関: 1岡大眼科

ページ範囲:P.843 - P.845

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 新しい隅角検査法が赤木,梶ケ谷氏,荻野氏等によつて紹介されたのは一昔前の事になろうとして居る。此の間に其の重要性を認め,興味をもつ大は多数あり乍ら余り普及しない理由は,適当な練習方法が無い為ではないだろうか,即ち最初から人体実験を行う事は角膜損傷に対する危惧等の精神的負担が大き過ぎ,又手近にある家兎は隅角鏡検査の権威Troncosoが其の著書に於て,「家兎は前房が非常に浅い為に観察が困難である」と述べた事から,つい始めるのが臆却になりがちである。
 しかし私達は敢て有色家兎に於て隅角鏡検査を行い,此の可能である事を知り得たのである。入手し易いのみならず,後に述べる如く其の隅角所見が外観上では一寸人眼のものと似て居るので家兎は隅角検査の練習材料として誠に適当なものと考えられる。更に実験動物としても重要な家兎の隅角を理解する事は誠に有意義でもあり,隅角の研究を一歩進めるに役立つものではないかと愚考する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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