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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科12巻7号

1958年07月発行

文献概要

談話室

恩師故鹿児島茂先生の右眼眼底所見について—鹿児島茂先生の憶い出 その5

著者: 南熊太1

所属機関: 1久留米大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1059 - P.1061

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 鹿児島茂先生は,大正15年1月より昭和16年7月まで熊本医科大学教授として動務され病気の故を以つて辞職されていますが,直ちに鹿児島限科病院を開業されています。開業2〜3日にして,約70床位ありました入院室は全部満員となり,次々に増築せられ,昭和20年6月頃には病院の入院の病床数は約100床となり何れも満員となりました。丁度此の頃熊本市の空襲により,病院も自宅も焼失しましたが即ち大学辞任後は寸時の休養の暇無く直ちに堂々たる眼科病院の経営に移られたのでありまして,空襲による病院焼失後は又,焼跡に診療室及び入院室の再建に努力せられまして昭和28年3月には,喜寿の祝もすみまして,昭和28年8月10日,71歳を以つて眠るが如く大往生を遂げられたのであります。
 此の様に大学教授として又開業医としても非常に活動家であり,何事にしても積極的の方であられましたが,先生は左眼は幼時に失明され,角膜白斑に対し屡々点墨術を受けていられましたが,昭和16年眼球内容除去術を受けられてからは,左眼には義眼を装着されていました。此の左眼所見に就いては「臨牀眼科」第10巻,第10号に於いて述べたので今回は,右眼所見に就いて述べてみたいと思います。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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