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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科12巻8号

1958年08月発行

文献概要

臨床実験

白内障手術に続発したEpithelial Downgrowthの2例

著者: 小川一郎12

所属機関: 1新潟大学眼科 2オハイオ大学

ページ範囲:P.1095 - P.1100

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 上皮の前房内侵入に就いてはCollins and Gro-ss (1892)が始めて記載して以来数多くの報告があるが,Perera (1938)はこれを1)虹彩上皮性真球腫,2)前房外傷性乃至上皮性嚢腫,3)前房上皮形成乃至上皮下降増殖の3型に分類した。最近ではTheobald and Haas (1948),Calhoun,(1949),Pincus (1950),Maumenee (1956,1957),Long and Tyner (1957)等の報告がある。
 この内epithelial downgrowth (上皮下降増殖)は穿孔性外傷或は手術に引きつづき結膜或いは角膜の重層扁平上皮が創口より前房内へ侵入し,角膜後面を内被細胞に換つて被い,更に前房偶角,虹彩,硝子体前面迄下降増殖し,屡々新生上皮による前房偶角の閉塞或いは随伴する虹彩毛様炎により耐え難い続発緑内障を惹起する予後不良の合併症である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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