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臨床実験
老人性白内障の薬物治療
著者: 馬場賢一1
所属機関: 1順天堂大学
ページ範囲:P.1119 - P.1123
文献購入ページに移動緒言
従来老人性白内障は進行してから手術を行うほかに治療の道が無いとされてきた。もつとも薬物により白内障を治療しようという試みは可成古くから行われ,幾つかの薬物1)が老人によつて使用された事は知られているところである。しかし何れも明確な白内障の発生理論に基づかず,また効果が確実でなかつたので,それらの薬物の中で現在まで試みられているのは僅かに沃度カリのみである。
近頃漸く薬物治療の研究が進んで来た。その中で,Succus Cinerraria Maritimaについては北大藤山教授2)その他により臨床的に研究されているが,これは作用機転が不明で,外傷性白内障に幾分の効果が認められたに過ぎない。
従来老人性白内障は進行してから手術を行うほかに治療の道が無いとされてきた。もつとも薬物により白内障を治療しようという試みは可成古くから行われ,幾つかの薬物1)が老人によつて使用された事は知られているところである。しかし何れも明確な白内障の発生理論に基づかず,また効果が確実でなかつたので,それらの薬物の中で現在まで試みられているのは僅かに沃度カリのみである。
近頃漸く薬物治療の研究が進んで来た。その中で,Succus Cinerraria Maritimaについては北大藤山教授2)その他により臨床的に研究されているが,これは作用機転が不明で,外傷性白内障に幾分の効果が認められたに過ぎない。
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