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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科13巻10号

1959年10月発行

文献概要

臨床実験

内分泌性眼球突出症について

著者: 植村恭夫1 野崎道雄1

所属機関: 1慶大眼科学教室

ページ範囲:P.1313 - P.1319

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緒言
 吾々は,日常眼球突出の患者に遭遇した場合に,屡々鑑別診断に困難を感ずるのである。
 Benedictは,眼窩疾患を臨床的に,(1)先天性,(2)血管性,(3)腫瘍性,(4)炎症性,(5)内分泌性の5群に分ち,Hendersonは,眼球突出を便宜上(1)炎症性,(2)血管異常性,(3)新陳代謝性,(4)腫瘍性の4群に分けた。此等のなかで,先天性のものは別として,他の4つのものは,殊に其の初期に於ては鑑別に苦しむことが多い。又,内分泌性のものは,これに伴う症状が少いか,之をかく場合には,屡々炎症性,腫瘍性のものと誤まられる。著者の1人植村はさきに臨眼誌上に於て,"thyrotropic exophthalmos"の3症例に関するOrbitonometryの結果を報告したが,今回著者等は,内分泌性眼球突出症の初期の2例に遭遇し,其の経過を観察する機会を得たので,此等の症例を報告すると共に,其の診断,治療に関し些か知見を述べてみたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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