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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科13巻11号

1959年11月発行

文献概要

連載 眼科図譜・58

野寄手持眼底カメラによる中心固視の記録

著者: 馬場賢一1

所属機関: 1順天堂大学眼科

ページ範囲:P.1393 - P.1394

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解説
 近頃は我国でも弱視治療が盛んに成つて来たが,その際中心固視の有無は常に最大の問題になる。これはいろいろな方法が診断されるが,記録法には従来あまりよい手段が無かつた。ところが野寄の眼底カメラの視野の中心に黒いスポツトをつけ,この点を患者に固視させながら写真を撮ると中心固視の有無,あるいは仮性黄斑の位置が簡単に記録出来る。ここに掲載した図は野寄達司講師がシカゴで米人の眼底を撮影したもので,いずれも中心固視をしていない。中心固視がある場合には黒点は中心窩と全く一致する。大きい眼底カメラではかような試を行つた人が以前に無かつたわけではないが,それはまことに不便である。野寄の手持カメラは弱視の子供でも,これをあやしながら簡単に撮影する事が出来るのでまことに良い。弱視治療の途中定期的にかような撮影を行つて中心固視発達の経過を記録するのは極めて有意義である。第1図は黒人,第2図は白人の眼底である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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