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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科13巻2号

1959年02月発行

文献概要

特集 第13回臨床眼科学会号 一般講演

Behçet氏病眼球の病理組織学的研究—5剖検例についての報告

著者: 生井浩1 西尾彪1 富田一郎1 野中栄次1 属将夫2 瀨戸山陽2 吉村節2 田原義明3

所属機関: 1久留米大学医学部眼科教室 2八幡製鉄病院眼科 3九州大学医学部眼科教室

ページ範囲:P.409 - P.420

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 1937年Huluci Behçetは口腔粘膜の反復するアフタ,外陰部(男では陰茎及び睾丸皮膚,女では陰唇及び膣)の潰瘍及び反復する角膜エロジオン及び上鞏膜炎,或は結膜炎を主徴とする疾患を記載し,塗抹標本で細胞内(何れの細胞か明記していない)に基本小体を認めたことより,本症がウィールスに基因する疾患であり,臨床上稀ではないことを記載した。次で1939年及び1940年Triple symptom complex (Tri-symptomen-komplex)の名の下に再び同様の症候群を記載したが,眼症状としては追発性(schubweise)に発来する虹彩炎,出血を伴う結膜炎,視神経網膜炎があり,口腔粘膜及び外陰部の潰瘍の他に,下肢の結節性紅斑様の発疹,或はリウマチ様の疼痛があることを指摘した。以後皮膚,粘膜及び眼の症状を主徴とする此の疾患はBehget氏病(Be-hçet's Disease)或はBehcet氏症候群の名称を以て呼ばれている。
 然し此の症候群の他に,諸種臓器組織に類似の病変を呈する疾患群があり,種々の名称で呼ばれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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