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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科13巻2号

1959年02月発行

文献概要

特集 第13回臨床眼科学会号 一般講演

角膜膿瘍経過後の続発性緑内障について

著者: 湖崎克1 三好久子1 岡田梅子1

所属機関: 1大阪医大眼科教室

ページ範囲:P.567 - P.569

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 従来,角膜膿瘍は屡々全眼球炎に移行し,眼球内容除去を行う場合が多かつたのであるが,近来諸種抗生物質の発達に伴い,多くは全眼球炎を惹起する迄に至らず,癒着性白斑を貽して治癒する。然し乍ら,自覚症状が軽快し,患者が治癒の喜びにひたるのも束の間で,ある期間の後に続発性緑内障を起し,再び入院加療を要する場合がかなり見受けられる。此の際緑内障併発の危険を予め患者に知らしめて置く事は必要な事であると思う。従来成書の中にも続発性緑内障の原因の中に,癒着性白斑が挙げられているが,角膜膿瘍経過後には特に緑内障の併発が多く,しかも其の発病迄の期間は略々一定しており,角膜瘢痕,虹彩前癒着,前房の深さ等から予め発病の時期を推知し得られると思うので,茲に実験症例を基礎として,之等の点に就いて検討を試みた結果を報告し,御批判を仰ぐ次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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