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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科13巻6号

1959年06月発行

文献概要

臨床実験

原田氏型特発性葡萄膜炎の臨床的観察

著者: 春田長三郎1 松坂利彦1 田岡昭二1 楠研二1

所属機関: 1大阪厚生年金病院眼科

ページ範囲:P.927 - P.930

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 特発性葡萄膜炎の原因及び治療に就いては,古くから多くの研究報告が行われている。その原因に就ては,現在感染説が重要視され,Virusの分離同定が盛んに行われているが,未だ決定的段階に到つていない1)。その治療も,抗生物質,オーレオマイシン,クロロマイセチン及びACTH,コーチゾン等の出現以来大きく変化を来した。即ち病期の比較的初期に,抗生物質の全身,局身投与を強力に行い,一方ACTHコーチゾン2)を併行使用するのがよいと云われる。これは,この炎症が強いアレルギー性病変をその中に蔵する故である2)3)
 本報告例は,視力障害,難聴,耳鳴,脱毛,白髪化等の定型的症状をともなつた。特発性葡萄膜炎の一例で,一時網膜剥離の為め殆んど失明に陥つたが,数ヵ月後,極めて良好な治癒を示したものである。1ヵ年後現在も視力良好で,健康。唯相当の夜盲を残している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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