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臨床実験
広大眼科教室で最近5年間に観察した後部硝子体剥離について
著者: 竹田俊昭1
所属機関: 1広大眼科
ページ範囲:P.978 - P.986
文献購入ページに移動I.緒言
後部硝子体剥離の診断は,細隙灯で,網膜から離隔した硝子体後境界層を検出する事で確定される。しかしこの病変が後極部に及んだ際には,高い率で特異な乳頭前硝子体混濁斑を伴うので,少くともこの混濁斑を認めた場合には,Rieger等も指摘したように,直ちに後部硝子体剥離と判断して差支えないものと考えられる。
従つて,乳頭前硝子体混濁斑を忠実に追求するならば,徹照,倒像,直像検査などの,我々が日常実施する手段だけで,既に本症を診定し得るのである。但し,この手順では,上方硝子体剥離等の,乳頭前混濁斑を有しない後部硝子体剥離は捕捉されないから,実在よりも尚少い頻度が検出される理である。
後部硝子体剥離の診断は,細隙灯で,網膜から離隔した硝子体後境界層を検出する事で確定される。しかしこの病変が後極部に及んだ際には,高い率で特異な乳頭前硝子体混濁斑を伴うので,少くともこの混濁斑を認めた場合には,Rieger等も指摘したように,直ちに後部硝子体剥離と判断して差支えないものと考えられる。
従つて,乳頭前硝子体混濁斑を忠実に追求するならば,徹照,倒像,直像検査などの,我々が日常実施する手段だけで,既に本症を診定し得るのである。但し,この手順では,上方硝子体剥離等の,乳頭前混濁斑を有しない後部硝子体剥離は捕捉されないから,実在よりも尚少い頻度が検出される理である。
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