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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻1号

1960年01月発行

文献概要

臨床実験

持続性サルフア剤Merianの前房水内移行及び臨床的効果

著者: 松浦みわ子1 三浦準1 菅原脩二1

所属機関: 1東北大学医学部眼科教室

ページ範囲:P.69 - P.78

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緒言
 持続性サルフア剤メリアン3-(P-aminobenzol-sulfonamido)−2-phenyl-Pyrazol,"Sulfaphe-nazol"は白色結晶性物質で臭気なく,融点179〜184℃である。溶解度は酸性溶液では溶け難いがpH 6.5より溶解度が急激に上昇し,pH 7で約150mg%となる。アセチル化体の溶解度もpH 7以上では遊離型と全く同一である。
 メリアンの試験管内抗菌力は,他のSulfona-mid誘導体と同様,グラム陽性菌及び陰性菌に対して強力な抗菌力を示すが特に肺炎球菌に強い効力を示し,又マウスによる実験的溶血性連鎖球菌敗血症に対しても最も有効と云われ,更にその治療効果の長時間持続がすぐれた特徴として注日されている。此の事実は少量且つ1日1〜2回の投与で従来のスルフアミンに勝る効果が期待出来ると云う新分野を開拓した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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