icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻10号

1960年10月発行

文献概要

臨床実験

ケナコルトの臨床的検討

著者: 百々隆夫1 富井宏1

所属機関: 1京都府立医科大学眼科教室

ページ範囲:P.1525 - P.1528

文献購入ページに移動
I.まえがき
 コーチゾンに始まる合成副腎コルチコステロイドの治療的役割が,刮目にあたいすることは今更云々するまでもない。又,これらコルチコステロイドの眼科的応用範囲の広いことも既に知られている。しかもこれらは,その抗炎症作用,抗アレルギー作用を増強し,副作用を減少させようとして,新製品がつぎつぎにつくり出されている現状である。従つて,これら製品の臨床的応用をあつかつた報告は,新製品が旧製品にまして応用範囲がひろく,且つ新製品の力価が旧製品の力価の幾倍であるかを臨床的に確認しているものが多い。
 吾々の今回の臨床実験においても,先人の報告と同じ傾向であることを認める。しかしながら,コルチコステロイドが一見効果をみないような例でも,疾患の性格の上からみて本製剤が当然作用しなければならないと考えられる場合には,或は既に充分とされている投与量よりも遙かに大量を投与することにより,或は用いられる時期により,著効を得ることを経験したので,あわせて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?