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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻10号

1960年10月発行

臨床実験

緑内障性視神経乳頭陥凹の成因に関する研究

著者: 徳島邦子1

所属機関: 1東京警察病院眼科

ページ範囲:P.1531 - P.1548

文献概要

I.緒言
 鬱血性緑内障並びに単性緑内障に於て,視神経乳頭に病変を生じることは,周知の事実である。単性緑内障は,急性鬱血性緑内障とは対照的に,軽い自覚症状を起すに過ぎないが,進行すれば高度の視力障害と視神経乳頭の陥凹が特徴的であるので,昔はamaurosis with excavation of discと呼ばれていたと言うことである。
 Duke-Elderは1949年,単性緑内障に於ける乳頭の変化は,視神経の栄養血管の硬化によるものであろうと想像し,眼球の後方の血管が主として侵されるならば,視神経の陥凹を来たしても眼圧上昇を起さないが,眼球の前方の血管(シュレム管の部)が,主として侵されるならば,眼圧上昇を起すもので,眼球の前後部の血管が侵されるならば,単性緑内障の定型的な症状,即ち,眼圧上昇と乳頭陥凹を起すと述べている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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