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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻11号

1960年11月発行

文献概要

特集 故佐藤勉教授追悼号 網膜

網膜剥離80眼の手術経験

著者: 加藤和男1

所属機関: 1順天堂大学眼科

ページ範囲:P.1888 - P.1896

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緒言
 網膜剥離は網膜疾患のうちで,手術によつて最も効果を挙げ得る唯一の疾患であり,Gonin氏烙刺術によつて治療効果が劃期的に上昇して以来Diathermie凝固術,鞏膜切除短縮術,之に加うるに近年Endodiathermie,Lichtkoagulation等等その術式の進歩改良と相俟ち,症例に応じて手術方法も数種類を使い分けることが出来る結果,特発性網膜剥離の70〜80%以上が治癒せしめ得ることが出来る様になつた。
 著者は,故佐藤勉教授の御指導を受けて,昭和31年4月から昭和35年4月迄に,網膜剥離80眼に対し種々の方法をもつて手術を行う機会を得た。網膜剥離手術に関する統計の報告は砂しとしないが,田川氏の報告を除き何れも大学乃至病院での多くの術者による手術報告であつて,単一術者による報告は尠い。比較の意味でも有意義と考え,此処にその結果をまとめ,検討すると共に,特に不成功例について反省を加え,今後の進歩の為の資料として報告する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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