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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻2号

1960年02月発行

文献概要

特集 第13回臨床眼科学会号 一般講演

ネオシネジン点眼による近視の治療

著者: 土岐達雄1

所属機関: 1東京医科歯科大学眼科教室

ページ範囲:P.248 - P.252

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Ⅰ.緒言
 薬物により所謂偽近視を治療せんとする試みは古くは1800年頃からWells, Dorders等によりアトロピン(以下アトと略)療法を以て始められ,その後ピロカルピン(以下ピロと略),カルピノール,エフェドリン,アルカリ溶液点眼液,ワゴスチグミン,ブスコパン,ロートポン,バンサイン等の点眼法,注射法としては,ワゴスチグミン,イミダリン,マイアノール,カルシウム剤,ビタミンB1等が又内服用としてはアトラキシン等が用いられているが一応の効果は認められて居るものの尚効果の永続性副作用等の点で一長一短あり,満足すべきものとはいいがたい。一方近視の罹患率は終戦後再び漸増の傾向を示して居り,之の治療又は予防法の確立は世界の近視国である日本にとつて一大関心事といわねばならない。
 著者は1955年当初より本問題に多少とも足掛りを見出すべく本学外来患者,数百名に対し各種薬物を用い近視の治療を試み,約450例の観察例を得た結果,ネオシネジンが最も効果のある成績を得たので之を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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