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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻2号

1960年02月発行

文献概要

特集 第13回臨床眼科学会号 一般講演

鼻性視神経炎

著者: 由利嘉章1 村井正明1 駒井健1

所属機関: 1神戸医大眼科学教室

ページ範囲:P.260 - P.266

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 鼻性視神経炎乃至は鼻性球後視神経炎の診断に就いては従来甚だしい混乱があつた。例えば他に原因がなくCo'-Ad Tampon挿入で治つたもの,鼻科的手術で改善したものの如きを唯夫丈で診断が加えられた事が多かつた。一方球後視神経炎の原因として視神経の病変が脱髄性脳疾患の1分症として来つた場合,症状の寛解再発がその特徴であり以上の手術の如きは治癒と直接関係なく偶然性を考えねばならぬという理由の下に,鼻性視神経炎なる診断名それ自体に疑問をいだく学者があり強く批判されて来た。飜つて,今回我々は定型的な鼻性視神経炎とも云うべき1症例に遭遇しこれを臨床的に経過を追つて観察し,しかも鼻科的手術並びに開頭手術により得られた鼻腔内炎性病変並びに硬膜及び蜘網膜組織病変を明らかになし得たので,その病理学的考按を試みる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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