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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻2号

1960年02月発行

文献概要

特集 第13回臨床眼科学会号 一般講演

視束管骨折の1手術例

著者: 平野潤三1 岩田金治郎2

所属機関: 1更生病院眼科 2名大第一外科

ページ範囲:P.266 - P.271

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緒言
 頭部や顔面の打撲に際して視束が介達損傷を蒙ることは,吾々の日常屡々遭遇するところで,その報告例も甚だ多数に上る。今後交通の激化,建築・土木や諸工業の発達に伴つて,この種の事故が発生する機会は益々多くなると思われる。にも拘らず之に対して従来積極的な手段はあまり採られず,病変の実態すら確認されずに放置されることが多かつた。曽て桑原は1手術例を記載しその術式を視神経管開放術と命名してその普及を望んだが5)7)12),一方現在なお手術に対して消極的な見解21)も根強くて,今日まで手術例の報告は極めて少い。著者らはかねてから,それらの幾割かは手術によつて救い得るのではないかと考えていたが,幸い今回その1例に遭遇し,手術により視束管上壁の骨折を確認した上,一応の治効を収め得たので,茲にその症例を記載し,併せて手術の適応や方法に関して2,3の私見を述べる。大方の御批判を仰ぎ度い。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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