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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻2号

1960年02月発行

文献概要

特集 第13回臨床眼科学会号 一般講演

詐盲の研究—第1報 他覚視力測定法の比較研究について

著者: 楢崎嗣郎1 神沢幸吉1 池田弘之助1 筒井純1 宍道辰男1 矢ケ崎薫1 原田政美1

所属機関: 1災害医学会共同研究班

ページ範囲:P.506 - P.513

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I.総論
 労災病院では視力の障害等級の認定に際して詐盲を訴える患者が非常に多い。楢崎が第9回臨床眼科学会で発表した成績によると約80%が視力の詐称をしている。極端な症例では1.2の視力を有する者が失明を詐称した場合が数例発表されている。此等詐盲患者中,片眼詐盲の多数は従来の自覚的視力検査法による詐盲看破法で成功しているが,両眼詐盲の大多数及片眼詐盲の一部はその様な方法では看破不能のため,従来から種々紛争の因となつていた。其上従来の自覚視力による詐盲の看破法は相当の熟練を要していた。そこで我々は視力の他覚的測定を行う事によつて従来の欠点を解消するために共同研究班を作つた。従つて我々の研究は下記の点に重きを置く事にした。
 1)何の方法が最も自覚視力と他覚視力に密接な相関関係があるか。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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