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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻2号

1960年02月発行

文献概要

特集 第13回臨床眼科学会号 一般講演

眼球鉄錆症の治療に関する実験的研究—(その1)ATP(Adenosine triphosphate),其の他の代謝促進剤,及び,鉄chelate剤Ca-EDTAの網膜鉄症抑制効果について

著者: 小山田和夫1 和田光彦1 岡田公明1 山県康成1 三好久子1

所属機関: 1大阪医大眼科

ページ範囲:P.580 - P.588

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緒言
 硝子体内鉄片外傷の予後に関しては,早期に鉄片を摘出し得れば,多くの場合鉄錆症を避けうるとの考えから,鉄片の位置診断と,その能率の良い摘出方式に向つては,可成り進んだ研究成果が得られている。
 併し乍ら,鉄片摘出不能の場合,或は,たとえ摘出が可能であつても,既に鉄塩が組織に浸潤しておれば,鉄錆症の発現を招き,又仮に鉄片が組織にabkapselnされて限局している場合にも,後にその手術的侵襲に依つて,急激に鉄錆症の発症をみることは,既に指摘されている事実であつて,これ等,鉄イオンの網膜に対する影響の防止即ち鉄錆症の予防,及び治療の問題は,未だ全く未開拓であると云つてよい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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