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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻3号

1960年03月発行

文献概要

臨床実験

新生児の眼底出血について

著者: 本橋昭男1 小林晃2

所属機関: 1東京都立豊島病院眼科 2東京都立豊島病院産婦人科

ページ範囲:P.775 - P.783

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Ⅰ.緒言
 新生児の分娩時における眼外傷の中で最も発生頻度の高いのは網膜出血であり,これは予後は良好であるとされている。新生児の網膜出血に関する研究は従来外国には比較的数多くみられるが,わが国においては意外に少なく,新生児の網膜出血に対して関心がないように思われる。文献によると,新生児の網膜出血は頭蓋内出血ときわめて密接な関係があり,また,先天性弱視,斜視ならびに眼球震盪などの眼科的疾患の原因となるので注目すべき疾患である。著者らは新生児の眼底出血の有無または程度によつてある程度頭蓋内出血を推定できるものと考え,また,網膜出血を予防するならば弱視,斜視ならびに眼球震盪などの将来の疾患を末然に防止できるものと考える。ここに新生児の眼底検査の意義を見出すものである。最近,著者らは200例の新生児を対象として,網膜出血と分娩時諸条件との関係を追試し新知見を得たのでその結果を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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