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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻4号

1960年04月発行

文献概要

臨床実験

網膜剥離眼に於ける眼圧調整機序の様相について—第1篇 眼圧値について

著者: 森寺保之12

所属機関: 1京大眼科 2大津市民病院眼科

ページ範囲:P.853 - P.861

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緒言
 特発性網膜剥離眼圧値に就いてはGraefeを初めとして種々の報告を見るのであるが,その大勢は従来の成績に拠るが如く眼圧の下降を招来する眼疾患の1つに挙げられている。
 従つてその多くの報告者は本疾患に於ける眼圧は下降すると記載しているが,その下降の成因に就いては必ずしも一致を見ず,或者はこの眼圧下降は本症にとつて第一義的なものであるとし,或者は2次的現象であるとするものもあり,実験剥離眼に於ける成績,或は本症の経過の推移による眼圧の変化等を考慮し,その成因に対する推論は,多岐に亘つている現況である。即ち本症に於て早期に眼圧が下降するとしたものに1867年にGra-efeがあり,後Schnabel (1876)を初めとしてSamelsohn (1882),Kümmel, Löwenstein, B.Hirschfeld, Gallois,江塚,出羽,石川氏等がいずれも眼圧の下降を記載した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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