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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻5号

1960年05月発行

文献概要

臨床実験

デカドロン眼局所使用の経験

著者: 久富潮1 川口夫佐子1 山田弘1 小川昌之1 常松美登里子1 福田順一1 鈴木羊三1 柏瀬宗弘1 秋元正二1

所属機関: 1慈恵医大

ページ範囲:P.979 - P.982

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 副腎皮質ホルモンが,眼科領域に供され,眼科治療に新時代を劃する様になつてから数年を経た。その間,コーチゾン,ハイドロコーチゾンを初め,プレドニソン,プレドニソロン等,多くの副腎皮質ホルモンが製品化され,更にその副作用である体重増加,血圧増加,浮腫等の塩類代謝ホルモンの作用を弱めるべく多くの副腎皮質ステロイドが合成されつつある。最近我-は,メルク万有製薬より,水,体液に対して易溶性のDexamet-hasone-21-Phosphateの溶液であるDexameth-asone Phosphateの提供を受け,いささかの知見を得たのでここに報告する。本剤は無色透明の溶液で1cc中4mgのDexamethasone-21-Phosph-ateを含有し,Predonisoloneより約3000倍,Dexamethasoneより8000倍の溶解度を有するといわれ,水性であるための懸濁液の如き不快感を有することがなく,速効性で,副作用の少ないのが特徴とされている。構造式は次の如くである。
 点眼は本剤を生理的食塩水で20倍に稀釈して使用し,自宅点眼は1日4〜5回行わせた。眼注は本剤を0.2cc用いた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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