icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻6号

1960年06月発行

文献概要

臨床実験

弾力線維性仮性黄色腫を伴う網膜色素線条症,特に矮躯の合併について

著者: 米山高道 米山杏子

所属機関:

ページ範囲:P.1022 - P.1028

文献購入ページに移動
 本症はDoyne (1889)が眼球打撲後の網膜脈絡膜変化として始めて記載し,次でPlange (1891)がStreifenförmige Pigmentbildung, Knapp(1892)がDark angioid streaksと表現して独立疾患としたものである。
 わが国では主として網膜色素線条症,英米ではAngioid streaksの病名で報告され,その成因に就て種々論議されていたが,Groenblad (1929)(1932)が皮膚科Strandbergとの協力により,次でMarchesani-Wirz (1931)もこれと別個に弾力線維性仮性黄色腫(Darier 1896)との合併を指摘して以来,本症が全身弾力性物質の変性を基調とする系統疾患であり,眼底に於ける色素線条は脈絡膜弾力膜の変性亀裂により出現するものとして一般に理解され,その後Böck(1938),Ha-gedoorn (1939),仁田等(昭31)の剖検によつてその見解の妥当なことが確認されるに至つたものである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?