文献詳細
文献概要
臨床実験
広汎な転移を伴つた眼瞼癌の一剖検例
著者: 石田常康1
所属機関: 1日本赤十字社中央病院眼科
ページ範囲:P.1046 - P.1051
文献購入ページに移動緒論
眼瞼癌は左程珍しい疾患ではないが,眼部には生命保持に絶対必要な器官がないこと,その発育が極めて緩慢なこと及びその転移が著しくないこと等の理由により,本病で死亡する例に,我々眼科医が遭遇することは極めて少く,更に剖検の機会にめぐまれることは殆どない。
文献上,今西氏(大12年,肝転移を示す),Tallei氏(1926,全身衰弱を示す),生駒氏(昭31年,全身衰弱を示す)等の剖検例が報告されているが,今西氏の報告例は記載が簡単であり,後二者の例は全身転移が認められていない。
眼瞼癌は左程珍しい疾患ではないが,眼部には生命保持に絶対必要な器官がないこと,その発育が極めて緩慢なこと及びその転移が著しくないこと等の理由により,本病で死亡する例に,我々眼科医が遭遇することは極めて少く,更に剖検の機会にめぐまれることは殆どない。
文献上,今西氏(大12年,肝転移を示す),Tallei氏(1926,全身衰弱を示す),生駒氏(昭31年,全身衰弱を示す)等の剖検例が報告されているが,今西氏の報告例は記載が簡単であり,後二者の例は全身転移が認められていない。
掲載誌情報