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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻7号

1960年07月発行

文献概要

臨床実験

網膜色素変性眼の後部硝子体剥離について

著者: 竹田俊昭1

所属機関: 1広島大学眼科学教室

ページ範囲:P.1131 - P.1140

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I.緒言
 私は1958年の日本中部眼科学会で,広大眼科において5年間に乳頭前硝子体斑PräpapillärerGlaskörperfleck (以下PGFと略記する)の検眼鏡的認知に基いて診断された後部硝子体剥離の統計的観察を報告し(本誌第13巻,978頁),本疾患の頻度が決して低くなく,むしろ相当高いことを指摘した。この観察でPGFが認められた280眼の随伴した眼変状の中に,網膜色素変性は4眼を数えるに過ぎなかつた。しかし病因判定の不能な硝子体混濁群344眼の随伴眼変状においては,網膜剥離174眼,高度近視48眼に次いで,網膜色素変性21眼が第3位を占めたのである。
 一方細隙灯検査で,網膜色素変性26眼中の24眼に後部硝子体剥離を認めたとのRiegerの報告もあるので,網膜色素変性の場合にはPGFの検眼鏡検出の条件が悪いのではあるまいかとの疑問が生れ,新材料についての再検討の要が感得された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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