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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻7号

1960年07月発行

臨床実験

虹彩内皮の電子顕微鏡的研究

著者: 岩本武雄1

所属機関: 1東大眼科

ページ範囲:P.1143 - P.1148

文献概要

緒言
 虹彩の前面を被う虹彩内皮16)Endotheliumcamerae anterioris16),Endothel (belag)3),ante-rior endothelium13)が果して人間に於て実在するものであるか否かは,古くから多くの人々によつて論ぜられて来た所であり,その検索の歴史はGraefe-SaemischのHandbuch15)やMöllen-dorffのHandbuch3)等に詳しく述べられている。
 Wolfrum14)によれば,他の動物に於て明らかに認め得るEndothelbelagが齧歯中類では不完全であり,人(成人)と或種の猿類には認める事が出来ないという。Lauber3)はMöllendorffのHandbuch der mikroskopischen Anatomiedes Menschenに於て,人間の虹彩に部分的なDeckzellenの存在を認めてはいるが,Wolfrumの所見を重視して,Endothelbelagに関してはやはり否定的である。鈎4)は周到な実験方法に基づいて,人間にもEndothelbelagの存在する事を主張している。これらの光学顕微鏡的検索に対して最近Tousimis and Fine10)11)は人間とrehsus monkeyについての電子顕微鏡的観察結果を報告した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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