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臨床実験
網膜中心動脈血圧の測定誤差及び正常値について
著者: 下山順司12
所属機関: 1日本鋼管病院 2慶大眼科
ページ範囲:P.1221 - P.1225
文献購入ページに移動I.緒言
網膜中心動脈血圧(以下N.A.D.)に関する業績は洋の東西を問わず既に多くの報告がみられる。特にBailliartのOphthalmodynamometerの発表以来特にその進歩は著しいものがある。本邦に於ても植村・菅沼,長谷部の報告以来かなりの成績が報告されており,遂には植村教授の電気眼底血圧計の出現に至つた。その間測定装置もBailliart以後本邦に於ては慶大式,新大式,新慶大式等が発表されて改良されている。しかし現在一般臨床医の間では,その使用法の比較的容易な点でBailliartの装置が最も多く使用されているようである。
このBailliartの装置による測定に於ては従来から各報告者により指摘されている如く,測定時に生ずる誤差がみられるのであり,これと共に各学者により報告された健康者の値もかなり広範囲に及んでおり,これは同一装置による測定に於ても前述の誤差も恐らく関係しているものと思われる。
網膜中心動脈血圧(以下N.A.D.)に関する業績は洋の東西を問わず既に多くの報告がみられる。特にBailliartのOphthalmodynamometerの発表以来特にその進歩は著しいものがある。本邦に於ても植村・菅沼,長谷部の報告以来かなりの成績が報告されており,遂には植村教授の電気眼底血圧計の出現に至つた。その間測定装置もBailliart以後本邦に於ては慶大式,新大式,新慶大式等が発表されて改良されている。しかし現在一般臨床医の間では,その使用法の比較的容易な点でBailliartの装置が最も多く使用されているようである。
このBailliartの装置による測定に於ては従来から各報告者により指摘されている如く,測定時に生ずる誤差がみられるのであり,これと共に各学者により報告された健康者の値もかなり広範囲に及んでおり,これは同一装置による測定に於ても前述の誤差も恐らく関係しているものと思われる。
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