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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科14巻7号

1960年07月発行

文献概要

臨床実験

尿素の緑内障臨牀応用—血液滲透圧と眼圧の関係

著者: 相沢芙束12

所属機関: 1札幌医科大学眼科 2

ページ範囲:P.1226 - P.1232

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 血液滲透圧の変化により眼圧の上昇及び下降を惹起しうる事は,すでに古くHertel1)及びDueke-Elder2)の動物実験に証明された処である。此の臨床的応用としてはDyar & Mathew3)がOsmotherapyとして庶糖静注を緑内障高眼圧例に利用し,又Bellows4)等がSorbitolを利用して一応の効果をみている。庶糖では腎に対する毒性が考慮され5),臨床的応用価値は少く,又,Sorbitolも臨床的にはあまり利用されていないようである。文献的にはOsmotherapyに関係ある薬剤に就いて特に分子量,血液及び眼房水への分布及び血液内に於ける安定度等を考慮した研究はない。最近著者等は脳外科6)で使用されはじめている尿素を上述の見地より緑内障高眼圧例に使用し著効をみとめ,Arch. Ophth.7)に発表した処である。今回更に血液滲透圧変化と眼圧変化の相関関係について水,高張食塩水及び尿素を使用して臨床実験を行つたので報告する。併せて尿素の臨床応用について考按したい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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