文献詳細
文献概要
臨床実験
角膜真菌症(Keratomycosis)の1例A case of keratomycosis
著者: 奥田観士1 大内円太郎1
所属機関: 1国立岡山病院眼科
ページ範囲:P.84 - P.88
文献購入ページに移動角膜真菌症は1879年Leber1)が報告して以来,本邦に於ても20数例が報告されて居り,吉岡,木谷氏等2)は此について詳細なる統計的観察をなし,三井,花房氏3)はCortisone及び抗生物質の長期使用後に於て発生したる症例より,此等の使用は角膜真菌症を誘発する可能性のある事を述べている。
著者等は,殆んど病原性を有しないとされているCephalosporium sp.による重症な角膜潰瘍の一例に遭遇し,Trichomycin (以下「T」と略す)の大量内服及び高濃度溶液の点眼により治癒せしめ得たので,此処に報告し諸家の御批判を仰ぎ度いと思う。
掲載誌情報