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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科15巻1号

1961年01月発行

文献概要

臨床実験

シノミン点眼液(5—Methyl−3—Sulfanilamido-isoxazole)による眼疾患の治療成績

著者: 坂上英1 丸山光一1 今泉桂1 浜田幸子1

所属機関: 1京大眼科教室

ページ範囲:P.97 - P.101

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I.緒言
 新サルファ剤シノミン(5—Methyl−3—Sulfanil—amido-isoxazole)はSulfisoxazole誘導体であり,従来使用されて来たサルファ剤に比し抗菌力が強く且つ長時間に亘つて有効血中濃度を維持する特長を有する極めて優れた薬剤である。内服薬として頻回投与の必要なく又注射薬としても抗菌力が強く,臨床各科に於て細菌性疾患の予防・治療に広範囲に使用され良好な使用成績を得ている。眼科領域に於ても,著者の1人丸山1)がSino—minの注射,内服による諸種眼疾患に対する効果について発表したのを始めとし,鈴木(宜)2),桐沢3),三国4),鈴木(一)5),大石6)等の諸氏が相次いでシノミンナトリウム点眼液の各種結膜疾患に対する臨床使用成績,抗菌力試験成績等について報告し,何れも従来のサルファ剤点眼薬に劣らぬ効力を有すること,極めて安定性のあること,局所に対する無刺激性並に長期間使用に際しても副作用のみられないこと等の長所をあげてその臨床使用を推奨している。これらの諸報告にみられる点眼液はすべて塩野義製薬の調製法に従つた4%もしくは10%等張液であるが,我々は本学薬学部掛見教授の処方7)による調製法の異つたシノミン点眼液を使用したので,敢てその使用成績を発表し御批判を仰ぐ次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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