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臨床実験
メニエール氏症候群の眼症状,特に左右差について—第2報眼内動脈血圧について
著者: 川畑隼夫1
所属機関: 1東京医大眼科教室
ページ範囲:P.1121 - P.1127
文献購入ページに移動I.緒言
私は第1報において,メニエール氏症候群(以下メ症と略す)の成因について唱えられている諸説を挙げ,その症状に自律神経系の症状が強く現われ,聴器機能の一側が侵されるものが大部分で,両側性に侵される場合でも左右の症状に差異が認められるが,此等の症状が自律神経系の平衡異常の為に起るものであれば,聴器より鋭敏な眼器にも当然左右差が現われるであろうと云う考えから,眼圧の左右差について健常対照例と比較検討を加え報告した。
今回はメ症を血管系より考察する目的で,眼内動脈血圧を測定し,眼内動脈血圧及びその左右差について健常対照例と比較検討した。次いで上腕血圧と眼内動脈血圧との比についても同様な検討を加え,此等の結果より迷路血管の状態を推論せんと試み,柳かの知見を得たので,第2報として茲に報告する。
私は第1報において,メニエール氏症候群(以下メ症と略す)の成因について唱えられている諸説を挙げ,その症状に自律神経系の症状が強く現われ,聴器機能の一側が侵されるものが大部分で,両側性に侵される場合でも左右の症状に差異が認められるが,此等の症状が自律神経系の平衡異常の為に起るものであれば,聴器より鋭敏な眼器にも当然左右差が現われるであろうと云う考えから,眼圧の左右差について健常対照例と比較検討を加え報告した。
今回はメ症を血管系より考察する目的で,眼内動脈血圧を測定し,眼内動脈血圧及びその左右差について健常対照例と比較検討した。次いで上腕血圧と眼内動脈血圧との比についても同様な検討を加え,此等の結果より迷路血管の状態を推論せんと試み,柳かの知見を得たので,第2報として茲に報告する。
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