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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科15巻12号

1961年12月発行

文献概要

手術

水晶体全剔出術に対するα—Chymotrypsinの使用について

著者: 須田栄二1

所属機関: 1青森県立中央病院眼科

ページ範囲:P.1271 - P.1278

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I.緒言
 1957年Barraquer2)は牛膵臓より得たα—Chy—motrypsin (以下ACTと略す)がチン氏帯を撰択的に溶解する事を発見した。Barraquerはそれを水晶体の別出に利用し,1958年276眼についての実験で,白内障の全剔出があらゆる年齢層に可能であり,合併症も減じ,危険少く,経過も良好であると発表した。以来多数の追試が行われて,今日も尚多くの報告によつて,その価値が認められているが,その後,チン氏帯のみならず,他の眼組織,特に角膜及び硝子体膜にも障害を与えるとの発表が行われ,適応を限るべきであるという意見も現われている。
 ACTの使用によつて,白内障全別出術に進歩がもたらされたのは多くの人の認める所であるが,尚術式については人々の流儀があつて,何れの方法がよいとは言えぬ様である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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